@misc{oai:kumadai.repo.nii.ac.jp:00021414, author = {中村, 直美 and Nakamura, Naomi and 中村, 直美}, month = {Jan}, note = {application/pdf, 学習教材, パターナリズムの概念は自律(自己決定)と、ケアの概念は正義とそれぞれ対をなし、しばしば互いに矛盾する概念と理解されてきた。「確信的」自律論者からは、パターナリズムは自律を侵害するが故に悪しきものとされ、「確信的ケア論者」からは、正義は現実の人間関係から乖離し、批判さるべきものとされてきた。本講義では、パターナリズムとケアの議論に焦点を当てて、私論を述べてみた。以下はその骨子。 \n(ア)パターナリズムの議論とケアの議論の両者は、現代社会の諸問題(法、政治、福祉、教育、医療等)を考える上で、重要な思考方法を提供するものである。 (イ)両者は、それぞれ言われているように自律、正義と必ずしも矛盾するものではない。 (ウ)むしろ、両者はそれぞれ統合的に捉えられるべきである。 (エ)さらに、パターナリズムとケアの思考は、重なり合うものとして理解さるべきである。 (オ)パターナリズムの概念については、「悪しきパターナリズム」と「よきパターナリズム」とを区別して論じるべきである。 (カ)ケアをめぐる議論については、自然言語として、ケアという言葉が持つ「周縁意味」から来る不明瞭性・多義性を踏まえて、明確な目的・関心からの意味規定をすることにより、有益な議論を展開すべきである。 (キ) これらすべての議論の根底には、一人一人の人間(個々人)をかけがえのない存在として 尊重するという、価値的な前提があると考えられる。}, title = {パターナリズムとケア (平成19年度 最終講義)}, year = {2008}, yomi = {ナカムラ, ナオミ} }